
コロナが流行り始めた頃、経済の不安定さ、将来が見えなくなったなどから投資が注目された。
投資自体、そもそも日本では軽視されていたため、注目されて今後習慣化されるのは良いことである。
そして多くの投資ニュースに合わせて「FIRE」という概念も話題になった。
FIREと聞くと英語圏での意味「FIRE 解雇する」というイメージがあるがこの場合は、
FIRE(Financial Independence, Retire Early)という略であり、「経済的独立による早期退職」という意味である。
FIREとは自由への一歩?
FIRE(Financial Independence, Retire Early)とは、経済的自由を手に入れ、
早期にリタイアすることを目指す動きや考え方のことを指します。
つまり、個人が貯金や投資を通じて十分な資産を築き、早い時期に仕事、お金から解放されることを目指すものです。
日本は古来より、年功序列、定年退職など決められたレールを淡々と進み働くことを推進していました。
しかし時代の変化に伴い考え方が多様化していき、定年まで働くことを前提とした従来の働き方に対する批判から生まれました。
多くの人が仕事に縛られ、自分の時間や人生を思うように使えないと感じているため、
早期退職を目指す人が増えています。
どうやってFIREを目指す?
FIREの基本的な考え方は、まず高い収入、利益を得て節約し、貯金、投資に回すことです。
生活費を抑え、とにかく投資などの利益を生み出す資産を多く抱えるようにします。
効率をあげるためにも副業を始めたりすることも重要です。
そうやって、増やした資産で株式などの利益率の良い投資をし、労働以外の収入を増やしておくことをしていきます。
FIREの基準にもよりますが、生活出費よりも労働以外の収入が増えたらそこで達成と言えます。
FIREのメリット
仕事に依存しない
多くの人がメリットに感じる点としては仕事からの解放であろう。
労働収入に依存しなくなるため、仕事をしないといけないというストレスがなくなり、したいことに時間を回せます。
趣味、家族に時間を使える
したいことに時間を回すメリットで趣味、家族に時間を割くのが大きいでしょう。
特に高齢化など進む日本においては家族とのつながりも大事にする傾向が強く、時間的余裕が持てることはメリットと言えます。
住みたい場所に住める
仕事をすると通勤、転勤の関係で住宅が制限される問題があった。
しかし、FIREは基本的に仕事に依存しないため資金的に問題なければ好きに住むことができる。
新しい分野へのチャレンジ
時間的余裕が生まれるということはいままでとは違うことができるというのもあります。
労働に依存していた時は時間を割いたことができなかったり、ビジネス展開出来ないものにも手を出しづらいという問題がありました。
しかし、FIREをすることでたとえお金を生み出さない生産性の無い活動でも行えるようになり、
新しいチャレンジや経験をできるようになったのです。
FIREの悪い側面
さて、FIREは古くはアメリカなどであった考え方があり日本にもやっと広まって多くの倹約家、若者を魅力しました。
しかし、もちろんFIREにも目指すこと達成後のデメリットがあり、その結果人生を台無しにしたケースもあります。
FIREにも目指す際の失敗
リスクとリターンを計算できない投資
基本的にFIREは株式や不動産投資をして資産形成を行い、配当利益などで生活します。
言葉にすると簡単ですが、これを行うにはしっかりとルールを設ける必要があります。
基本的に投資はリスクとリターンは比例の関係です。
そのため、早くFIREをしたいからとハイリスクハイリターンの投資をする人は多いです。
しかし、中長期的に執り行う資産形成においては、リスクは抑えなければなりません。
実際に収入や経験に見合わない不動産を購入したが、収益化できずに借金を抱えて売却下などの投資家は多く、
全く逆の人生を送る可能性があるのです。
今の生活の豊かさの減少
FIREを目指すうえではなにより資産を積み上げることが大事です。
そのため、生活費を極限まで抑えて資産への入金力を挙げようとする場合があります。
もちろん、ある程度の倹約は良いとは思いますが例えば食費を抑えすぎて体調不良になったり、
趣味娯楽にお金と時間を使わずに人間関係が乏しくなったりすることがあります。
FIREを早く達成することは魅力的かもしれませんが、今の生活に不幸を感じない程度には抑えるべきでしょう。
FIRE達成後のデメリット
さて頑張って頑張ってFIREを達成しても実は真には自由ではないかもしれません。
投資益のメンテナンス
FIREの生活を維持するためには投資商品のメンテナンスが大切です。
株式なら市場の傾向にあった銘柄の組み換え売買、不動産なら住宅メンテナンス、
修繕、家賃設定など、実はやることが多かったりします。
特に達成後もリスクとリターンのバランスを保つことは重要であり、日々注視しないといけません。
生活変化のグレードを挙げられない
人生において結婚、出産、引っ越しなど生活スタイルを変えるイベントが発生します。
その際、必要なお金というのは大きく変わります。
しかし、FIREは基本的に投資のリスクとリターンのバランスは崩せないので、
このような大きなイベントに対応できないケースがあります。
そのため、将来的に結婚できなかったり、住みたい地域に引っ越せないなど起こるがあります。
キャリアが無くなる
仕事から解放はメリットとして挙げましたが、それは仕事をする可能性を減らすことにもなります。
労働者はその業界、会社に勤めることで経験やキャリアを積むことができます。
キャリアは収入の増加、就職などに大きく関わることであり、FIREをした場合はこれら要素がなくなるのです。
そのため、再就職などは難しくなる場合が多いと考えられます。
年金、税金の変動
また、行政の税金周りが労働者と大きく変わる場合があります。
特に年金は労働収入に変動するため、将来的な受給額が大きく減る場合があります。
FIREを辞める人が増加?
さて、そんなFIREですがここ数年FIREしたのにまた労働者に戻った人が増えているようです。
一体どんな理由があるのでしょうか。
資産運用を失敗した
まずFIREを辞めたことに純粋に資産運用を失敗したが有ると思います。
FIREは投資のリスクとリターンをバランスとることが大事ですが、投資はどうしても失敗してしまうときは失敗します。
経済的な自由≠幸せ
経済的な自由を手にしたけど、それは幸せとは程遠いものだったケースがあります。
FIREは時間とお金に縛られない生活ですが、それが幸せとは限らないのです。
仕事をして社会に貢献したり、人と関わることが楽しいなど仕事を経て得られる幸福というものがあるためです。
また、FIREを追求することで、仕事での自分の才能や能力を活かす機会を失ってしまうのではないかという不安もあります。
そのため、時間とお金の余裕が心の余裕や生活の質を損ねることになるケースがあるのです。
FIREは選択肢くらいがちょうどいいのかもしれない
さてFIREについて色々と見てきた。
経済的な自由による生活は魅力的であるが、生活変化ができなくなったり人によっては窮屈に感じるかもしれない。
生きている間に価値観が変わる可能性は常にあり、
新しい生活を望むことは決して珍しくはない。
そのような変化に対応するためにもFIREは到達点ではなく、あり方の選択肢程度に考えておくのが良いかもしれません。
このページを最後まで読んでくださってありがとうございます。
よろしければ、他にも色々と考察しているので読んでみてください。
ちなみに、、、
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