ビックモーターのニュースは今年一番のトレンドだろう。
水増し請求、除草剤、異常な社風
話題となったときは毎日新しい問題がでてきたのを覚えている。
そんなビックモーターを通じて不正行為の原因、背景、このような企業が失態を犯してしまった時の影響などを見ていきたい。
ビッグモーターの不正行為
1.中古自動車の主な収益は売買と修理
ビックモーターは、中古車の販売を主な事業としています。
店舗を全国各地に展開しており、幅広い車種と価格帯の中古車を提供して、お客様に安心して中古車を購入していただくために、厳しい品質チェックを実施していました。
中古車の品質には定評があり、多くのお客様から高い評価を受けていました。
さらに、自動車のメンテナンスや修理も行っていました。
事件が起きる前のビックモーターはそこまで悪い噂は聞かず、良くある企業だったと思います。
2.不正請求と過酷なノルマ
多くの企業や業界では、売上や利益を増やすために従業員に対してノルマを課しています。
ノルマとは、一定期間内に達成しなければならない目標のことです。
しかし、中には過酷なノルマを課す企業もあり、ビックモーターは実はその最たるものだったのだ
過酷なノルマは、従業員にとって大きなストレスとなり、ノルマを達成できない場合、給与や評価に影響が出ることもあります。
そのため、従業員はノルマを達成するために様々な手段を取るようになります。
3.車を壊して車を売る
ビックモーターで一番驚かれたこととしてわざとお客様の車を壊すことによる不正請求ではないだろうか。
従業員は、ノルマを達成するために必要以上に請求書を作成したり、不正な手続きを行ったりし、中には車に傷、凹みを意図的に付けて水増し請求をし、ノルマ達成を目指したのだ。
このような、過酷なノルマを課すことは、従業員のモラルを低下させるだけでなく、不正行為を引き起こしてしまうのだろう。
組織の問題が不正行為を引き起こす原因とは?
組織の問題が不正行為を引き起こす原因として、組織の文化や風土が問題の温床となることがあります。
例えば、上司が不正な行為を黙認したり、報奨制度が不正を助長するような場合、従業員は不正を行うことに対して罪悪感を感じづらくなります。
ビックモーターにおいては「副社長」という存在がかなり大きく、彼の一存で左遷、離職勧告されるなど今回の不正行為に大きく関わっている。
また、組織の内部統制が不十分な場合も問題です。
適切な監査やチェック機能が欠如していたり、組織の中で情報が適切に共有されていない場合、不正行為が見つかりにくくなります。
組織の問題が不正行為を引き起こす原因は多岐にわたりますが、適切な内部統制や倫理観の醸成、報奨制度の見直しなど、組織全体で対策を取ることが重要です。
関連業界への影響
さて、一企業が勝手に不正し評価を下げるだけなら問題ないが、少なくとも今回のビックモーターの事件は同業種、関連企業にも波及した。
1.暴かれた業界の不正
今回のビックモーター問題を受けて同業種の様々な他社の不正も明らかになってしまった。
いったいなぜ、こんなにも不正が横行したのだろう。
実は中古車販売は社会的な信頼度が非常に低い業界であった。
平成に入るまではお客様に事故車と告げずに販売する事業者も珍しくなく、そのような業界風土が原因だったのだろう。
2.関連会社にも飛び火
今回の事件の更にすごいところは関連の別業界の不正にも飛び火しているところだ。
大手損害保険会社が今回の不正請求に関して虚偽の報告を行ったり、事実を隠蔽した疑惑があるのだ。
このように今回の事態は様々な場面に影響を与え、日本の腐ってしまっていた業界の闇を浮き彫りにしていった。
ビックモーターから学ぶ危険な企業
1.一族経営はもう危険
今回のビックモーターは一族経営としてずっと経営してきた企業であった。
一族経営は、家族の絆や信頼を基にした経営スタイルであり、成功事例も多くあります。
しかし、一族経営にはいくつかの危険性が存在します。
まず、家族内でのコミュニケーションの問題が挙げられます。
家族間の関係が経営に影響を及ぼす場合があり、意見の対立や人間関係のトラブルが起こることがあります。
これにより、意思決定が遅れたり、効果的な経営戦略が立てられなかったりする可能性があります。
また、一族経営では、外部の意見や専門知識を取り入れることが難しい場合があります。
家族内での経営に慣れているため、新しいアイデアや視点が欠如することがあります。
これにより、競争力の低下や市場の変化に対応できないリスクが生じる可能性があります。
さらに、家族内での利益配分や地位の問題も発生することがあります。
家族の中での不公平感や対立が生じると、経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、家族経営の場合、家族外の従業員に対しての公正な待遇や評価が行われない場合もあります。
2.利益率が高すぎるのは人の気持ちを無視してるから?
ビックモーターは実は、2022年9月期の売上高は約5900億円で、最終(当期)利益は約185億円というかなり優秀な企業だ。
しかし、ご存知のとおりこれは不正の横行と従業員に対しての過度なノルマ設定が原因である。
会社の数値として優秀であっても、実態は違うことが大いにあります。
これらを見極めるためにも従業員の様子、口コミ、実店舗の状況など色々と確認した方がいいですね。
ただサービスを使用するだけでならまだしも、これが投資先、ビジネスの取引先としての場合は数百万円の損失などにもなりかねません。
3.慣れている人はIR情報などから分析もしよう
投資、経営などで普段から数値に強いのであれば、自分で分析してみるもの有りかもしれません。
特に投資をされているのであればIR情報を確認することで、企業の実態の大枠は分かることでしょう。
IR情報は、企業が投資家や株主などに対して提供する情報のことです。
IRはInvestor Relations(投資家関係)の略称であり、企業が株主や投資家との関係を円滑にするために行われる活動の一環です。
売上など様々な数値があり、企業の財務情報や業績情報、事業戦略、将来の展望などが読み取れます。
これらの情報は、企業の株価や投資判断に影響を与える重要な要素であり、投資家や株主はIR情報を通じて企業の経営状況や将来性を判断し、投資の意思決定を行います。
これらIR情報は特に株式投資をする上では重要な要素なります。
投資をしてみたい方は興味のある企業からでいいのでIR情報を確認してみてもいいかもしれませんね。
ビックモーターの不正はすべて明るみに出るのか
今回は今年一番のニュースと言ってもいいビックモーターの事件を題材になぜ不正が起きたのか、危険な企業の特徴などを見ていきました。
ビックモーターも本社の家宅捜索も始まり、行ってきた不正がすべて明るみになるのも時間の問題かもしれません。
消費者として、投資対象として生きていくうちに我々は様々なサービス、会社と関わっていきます。
自分の身を守るためにも、企業を信用する目を養っていきましょう。
このページを最後まで読んでくださってありがとうございます。
よろしければ、他にも色々と考察しているので読んでみてください。
また、私のLINEアカウントでは、本当に安心して行える資産運用の方法をお伝えしています。
ご興味ありましたら、ぜひ友だち登録をしてご連絡ください。
きっとあなたの為になると思います。